歯科の定期健診を受けて必要な治療や口腔ケアを受けるべき高齢者
歳をとっても好きなものを食べられて元気に暮らせるようにと政府と日本歯科医師会が音頭を取って25年以上も前から8020運動が進められていますが、本来、28本ある歯が高齢者になると半分になり、80歳になると3分の1になってしまう状態だと聞かされています。高齢になるにつれて残存歯が減ってくると摂食量の減少が低栄養状態になったり、唾液分泌量の減少や歯の摩耗あるいはあごや舌の動きが低下し、様々なトラブルを抱えるようになりがちのようですが、8020運動のお蔭で一昔前と比べると歯を失う状況が改善されているそうです。歳をとっても口の健康が維持されていて自分の歯でしっかり噛んで食べることができると充実した食生活が日常生活の行動にも良い効果をもたらして、体も健康になり、気力と体力の充実した人生を送れるようになることが分かっているといわれます。逆に、悪化した状態に気づかずに放置していると、食べたり、会話する機能が衰えて気力の低下が体力の低下につながって健康を害することにつながるのだそうです。従って、日常生活で自由に移動ができず、歯科医院に出かけることに支障があるならば訪問歯科医に診てもらう方法もあるのです。今後、高齢者の増加する社会では認知症や介護状態の患者の増加が予想されていますが、このような患者になると口の中を十分に診てあげることもできなくなるので、高齢者は精神面が健常なうちに歯科の定期健診を受けて必要な治療や口腔ケアを受けておいた方が良いのです。